この公演が発表された時は、期待していいのか悪いのか、派手なのか地味なのかもわからず、どんなもんかしら…と思ってたけど、なんとも不思議な面白さでした。
正直、大劇場で邪馬台国じゃなくてこっちをやってほしかったくらい(笑)

取り立てて話を動かす大きなエピソードが起きるわけではないけれど、お花屋さんの日常に見飽きることなく、ふわふわした世界観なのに集中して見続けられたのも、みりお(明日海りお)の人徳あってのことかしら。

この掴みどころつかみはないけれど、目を離せず、美しい世界観を構築でき舞台が輝いてるのは、まさしくみりおへの当て書きな感じがしていいですね。
お花屋さんのエプロンみりおもスーツみりおもものすごくビジュアルが良かったし、植田景子先生の手腕が光ってたわ。
この話、根本的にクリス(みりお)のルックスがものすごく良くないと成立しないんだもん(笑)
みりおの美しさもあって、どこかおとぎ話的な現実感のなさ

セットも綺麗。
お花屋さんで使ってたのは生花なのかな。森のセットも幻想的。
背景も絵じゃなくて映像だったのも、ロンドンやデンマークへの景子先生のこだわりと憧れを感じるw


ということで、話は非常に美しく、不思議な面白さでしたけども、まあそれでも全体としてかみ合わないとこはあるよねw
みりおのお花屋さんを中心としたストーリーは、一人の青年が両親の死を乗り越えて自分の足で歩きだす話で、自然に感情移入できるよくまとまった内容だと思うんだけど、ミアのくだり全部削っても、ストーリー成立しちゃうのがね(^_^;)

宝塚でトップコンビだから恋愛関係になることはいいんだけど、これこそやもめ体制時とかでやる方がすっきりしたんじゃないかしら。

トップ娘役の仙名ちゃん(仙名彩世)のミアも、娘2格である意味タイトルロールの舞空瞳ちゃんのハンナも、薄いというかとってつけたというか、みりおのクリスとは別の意味で現実感のない書き割りのようなキャラクターというか。
どう考えても女性の共感を得られるどころか、反感をかうタイプにしか見えないんだけど、女性ファンが9割占める宝塚でいいのかw
そこも含めて、今回はあくまでみりおのみりおのためのお花屋さんってことなのかな。(適当なまとめw)


まあ息子に自分のことを名前で呼ばせるいつまでたっても自称少女みたいなタイプの母親に育てられたクリスが、図書館で絵本借りて、水筒デートして、自分のハンドルネームをリトルマーメイドにするような女に惹かれるのは必然かもしれんがw
でも、「森の可愛いお花屋さん」って絶対「森の可愛いお花屋さん(笑)」って意味で呼ばれてるよな。中世なら魔女として密告されて火あぶりにされるよ!

そんな電波な母と鬼畜すぎる父(考えなしの婚約や強硬な経営方針はともかく、パーティで歌えって鬼か!w)に育てられたにも関わらず、葛藤を乗り越え真っ当に育ったと思われていたクリスくんが、実はメンヘラだったころが判明する怒涛の展開にはカタルシスがあったw
これもある意味必然というかw
束縛系じゃなくて、また大事な人が去って行ってしまうクリスの人格の根底にあるんだろうけど、まあそれにしもぬいぐるみはww


そんな隠れメンヘラなクリスですが(笑)、「ロンドンはここは自分の居場所じゃないと思ってる人を受け入れてくれる街」みたいなセリフはグッときた。
東京もそうよね。
「デンマークの田舎で人間らしく生きる」と言ってたけど、自分は地元の田舎より東京の方がはるかに人間らしく生きれてると思うわ。向き不向きあるし、自由だけど空虚な東京の方が合ってる。
なんとなくこの流れで、タカラジェンヌがどこか浮世離れしてるのは、東京でも田舎でもない、大都市から隔絶された宝塚のためにある町である宝塚市にみんな住んでるのも一因かもね。


簡単に出演者、というか個々のキャラクターについても。

明日海りお
めっちゃはまり役だった!黄色いコートが可愛い。あと去り際のミアを呼び止めるための「あのさあ!」が超可愛い!
ハンナのお花屋さんは、みりおに黄色いコートを着せて、「あのさあ!」と言わせたいがための舞台だったと断言します!w

「金色の砂漠」のギィもはまり役だったけど、クリス役も完全にぴったり。というか、パプリックイメージのみりおそのもの。
表裏の両方を当て書きされるのもトップとして幸せですね。みりおの裏表じゃなくて、景子先生とウエクミ先生が補完関係にあるのかもしれないけどw


仙名彩世
出番が少ない…(´・ω・`)
カマトトっぽいキャラクター(演技ではなくミアというキャラクターが)が大変そうではあるけれど、ミアは唯一現実感のある人物でもあるので、その辺りのリアリティを見込まれての仙名ちゃんだったのかな。
ミア自体もまあお金もなくて大変で決してカマトトぶってるわけではないんだけども、それ以上にお花屋さんの人たちが遥かに夢見心地で現実味のない桃源郷の住人みたいなので、現実から夢の世界にミアが迷い込んでいったようであるよね。
ていうか、こう書いて思ったけど、「ハンナのお花屋さん」そのものが、ロンドンで孤独で雨に打たれながら一人路上にいるミアが、図書館からパクってきた絵本を読みながらの妄想だったらどうしようと怖くなってきたw
じゃなきゃ、デンマーク貴族の血を引くオックスフォード卒のフェアトレードに関心を持つフラワーアーティストなんていないww

はたして、ロンドンではついぞおりなかった労働ビザは、デンマークでは出るのでしょうか??


芹香斗亜
お花屋さんの人たちとは違うけど、過去のキキパパも童話の世界の王子様のような桃源郷の世界の住人で、周りを見ずに突っ走ってああなっちゃうのは、キャラクターとして書き込まれた結果というより、貴族でエリートなイケメンお花屋さんのクリスという人物を成立させるために逆算して作られたキャラクターのようであるなあと思った。

キキちゃんの独唱の迫力がすごかったです。こんなに歌上手かったんだ!と思うくらい。


お花屋さんの若手陣
ここの若手メンバーがみんな個性的にかき分けられてて、見た目もわかりやすいし、みりおとずっと一緒にいるし、良い役もらってよかったねー。
綺城ひか理・飛龍つかさ・帆純まひろの3人を初めてしっかり見分けられました(今更でゴメン!)
優波君の歌も美味しかったし、ここのメンバーを次回の本公演で注目しとこうと思えた。(ポーにどれだけ役があるかわからんが)

対するあきら(瀬戸かずや)も、さすが若手を相手にすると圧倒的に頼れるしっかりした大人に見えるし、こじらせみりおの親友なのも納得の包容力。
お花屋さんは嫌な人が誰もいないどころか、皆良い人たちばっかりなのが、心洗われるところでもあり、現実味のない桃源郷っぽく感じるところでもあるんだろうなー。

びっくりん(羽立光来)も、みりおに出店断られたら嫌がらせでもするのかと思いきや、すっぱり断ち切って次を探すという前向きさ。いい人やんけ!
にしても、びっくりん面白いよ、びっくりん。本公演だとタソがいるからなかなかこのポジションが回ってくることないけど、今後どうなるんだろうね。


それとフィナーレの服の柄がすごかった。なんなんだアレは。景子先生の美意識を具現化したものがあの衣装なのかw

最後にどうでもいい話ですが、「花が美しいのは神様からのメッセージ」的なことをクリスが言ってましたが、「ふうらい姉妹」のこの一コマ漫画を思い出しましたw
ふうらい


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